文章や写真、音声、動画によって、実はどんな印象を与えられるか?という違いがあるのを知っていますか?
今や誰もが日常的に使うようになったSNS。
士業の先生の中にも、情報発信や広報として活用されている方が増えてきました。
SNSには文章・写真・音声・動画といったさまざまな形式がありますが、使うSNSによって見ている人に与える印象はまったく違います。
この記事を書いている士業専門HP制作の「親和ホームページ」代表の前原は、総フォロワー数1万人を超えているので、一通りSNSごとの違いと特徴を理解しています。
今回は、自身の経験もふまえて、SNS上で信頼されるための「メディアごとの伝え方とプロデュース戦略」についてお話しします。
1.文章(テキスト) 考え方と信念を伝えるのに最適

X(旧Twitter)やnoteなど、テキスト系のSNSは、日頃から文書を書く士業の先生ととても相性がいいです。
テキストは、考え方やノウハウを落ち着いて言語化できる手段。口下手な方でも、自分のペースで想いを伝えることができます。
たとえば、
- 「どんな理念で仕事をしているのか」
- 「なぜこの分野に注力しているのか」
といった思考の深さは、文章でこそ伝わります。
そのため、文章から先生の価値観に共感してくれたお客さんが現れることも多く、“相性のいい人”とつながれる可能性が高いメディアです。
ただし、注意点もあります。
文章をしっかり読んでくれる人は、SNS上では全体の2~3割程度という実感があります。
たとえば、noteで長文を書いても、行政書士の先生が届けたい相手である建設業の社長さんが読むとは限りません。
「文章は必要なら読むけど、できれば読みたくない(特に長い文章は)」というのが、多くのSNSユーザーの本音です。
X(旧Twitter)は浅く、広く、つながる、noteの場合は狭く、深く、つながるを考えて更新をしてみてください。
2.写真 一瞬で信頼感と安心感を与える

近年はスマホの進化やSNSの画像対応も進み、写真の投稿がとても手軽になりました。
写真は、文章が苦手な人にも直感的に届くメディアです。
ただ、写真が難しいのは、良くも悪くも一瞬で相手に印象を与えることにあります。
- プロフィール写真の表情や服装から「きちんとしているか」が伝わる
- 清潔感や雰囲気で「話しやすそう」が判断される
- 投稿している写真のトーンで、センスの有無を判断される
特に女性の閲覧者は、髪型や服装、色合いなどの細かな印象から信頼を判断する傾向が強くあります。
だからこそ、写真のクオリティには一定の配慮が必要です。
また、Instagramのような写真中心のSNSは、
- 女性起業家
- 主婦層
- デザインや暮らしに感度の高い人
などに届きやすく、フリーランス層とも相性が良いです。
たとえば、
- 税理士が「フリーランス向け確定申告のポイント」を図解投稿で発信
こうした“ノウハウの図解投稿”も人気で、フォロワーが自然に集まりやすいのが特長です。
ただし、1投稿を作るのに1~2時間ほどかかることもあり、続けるにはかなりの労力がかかるのも事実です。
Instagramの運用には、ある程度の覚悟と習慣化が必要だと実感しています。
それでも、「自分はビジュアルで伝えるのが得意」と思う先生には、差別化の大きな武器になるので、挑戦する価値は十分あります。
3.音声 話し方で人柄が伝わる、距離の近いメディア

音声は今、静かな再注目を集めているメディアです。
ポッドキャストやVoicy、stand.fmといった音声プラットフォームが活発になり、特にワイヤレスイヤホンの登場により、ながら聞きに慣れたリスナー層にとっては身近な情報源になっています。
音声の最大の特徴は、「親近感が生まれやすいこと」です。
耳だけで聴けるので、通勤中・家事中・運転中など、忙しい経営者や個人事業主にも届きやすいという強みがあります。
実際、30分未満の音声番組を最後まで聴く人は約5割というデータもあり、「ちゃんと届く」数少ない媒体でもあります。
また、10年以上ポッドキャストをやってきた私の知り合いから聞いた話だと、聴者はいったん気に入ると過去の放送をさかのぼって一気に聴くそうです。
そのため、ポッドキャストは上手くハマれば、短期間で距離を縮めることができます。
ただし、ポッドキャストは注意点もいくつかあります。
- 音声メディアは更新が止まると悪目立ちする性質あり
- 知らない人の声を聴くハードルは意外と高いので、ポッドキャスト単独では広まりにくい
- 一度聴いてくれた人が繰り返し聴いてくれる「リピーター型」メディア
ポッドキャストという媒体はこのような形の難しさがあるので、最低で週1回の更新を絶対守ったり、他のSNSの連動で告知をしていくという運営努力が必須になります。
また、Voicyやstand.fmのように、プラットフォーム自体に集客力があるSNS型音声サービスを選ぶと、初期から聴いてもらいやすくなるので、これもオススメです。(音声SNSの場合、ほぼ毎日更新がオススメです)
また、YouTubeで顔出しせず音声だけ配信するスタイルも、音声メディアの延長として使えます。
4.動画 信頼と人間味を、最速で届ける「総合格闘技」

SNSの中でもっとも情報量が多く、印象が強く残るのが動画です。
表情・声・しぐさ・背景・話し方まで丸ごと伝えられるため、「この人に相談してみたい」と感じてもらいやすいメディアです。
実際に会う前から、相手が自分に親しみを持ってくれるのが、動画の持つ力だと言えます。
ただし、それだけに動画はハードルが高く、準備にも時間がかかるのも事実。動画は言うなれば、今まで述べてきたメディアの「総合格闘技」のようなものです。
- 台本の構成(=文章力)
- 映り方や服装(=写真の印象)
- 声のトーンや話し方(=音声の魅力)
- カメラワーク、背景、照明、演技力(=動画の演出)
これらすべてが関わるため、うまくいけば爆発的に伝わりますが、粗さが目立つと信頼を損なうこともあります。
実際、動画は顔色や声のトーン、表情、ファッション、身振り手振りなど、あらゆる要素を伝えられるメディアです。
全てをさらけ出すので、視聴者にも「この先生は信用できるのか?」という目で見られやすいですし、もっとも人間力が試される印象が私にはあります。
もし、士業の先生が動画で成功すれば、仕事の依頼がたくさん来るでしょうし、企業からの案件依頼などもあるかもしれません。
一方で、気をつけて撮影をしないとマイナスプロモーションに陥る可能性が高いです。
- クオリティが低すぎると逆効果(暗い/雑音が多い/背景が散らかっている など)
- 長すぎると見てもらえない(1〜2分が理想)
- 第一印象の重要性(話し方、服装、視線、間の取り方)
このようにやるべきことはたくさんあります。初めから全部完璧にする必要はありませんが、コツコツとブラッシュアップしてみてください。
あとは、私が今士業の先生にやることをおすすめするなら、YouTube ShortsやInstagramリールなど、短尺動画から始めるのがオススメです。
時間が短い分、ハードルが下がり、編集も1〜2時間で済みます。慣れてきたら長尺動画に挑戦するという流れがいいでしょう。
まとめ テキスト、写真、音声、動画のSNSの特徴を使い分けよう
このように文章、写真、音声、動画SNSによって、大きな違いがあります。
・文章 士業の先生を深いところまで理解してもらえる可能性があるけれど、読んでくれる人口(パイ)が小さい
・写真 一瞬で信頼関係の構築ができるけれど、身だしなみや投稿写真やデザインのセンスなど、感覚的な部分で判断されがち
・音声 親しみやすさはNo.1。ただし、続けるのが一番大事で、リピーター向けのメディア
・動画 撮影も編集も大変だけれど、爆発力は抜群。認知されれば依頼が来やすい
という特徴を持っています。
どのメディアを使って発信しても、読者や視聴者の方に見られていることを意識するのが大事だと感じます。
ぜひ、頭に入れた上で情報発信をしていただけたらと思います。
親和ホームページは、ホームページ制作と合わせて、SNSプロモーションの相談にも乗っています。
ホームページを作った上で、SNSを使いたい場合、総フォロワー数1万人超えの親和ホームページの前原がお手伝いしますので、興味のある方はご相談ください。